原作とアニメの公式で下着が見えるような絵はNGということでお願いしていますが
実際のところは下着は着てても着てなくてもどちらでもいいんじゃないかと思います。
dreamscape 2014.05.21
この尊い言葉を、私たちは、愚直に、純朴に、信じて来た。
その信念が、いま、試されようとしている──

以下、シノハユ最新第37話の一部ネタバレ注意でお願いします。
シノハユ第37話の記事に、衝撃のコメントを頂いた。

閑無は「はいている」ようにも見えますが、はたして……?
(K@DS様)
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私が記事を書いた時点では存在しなかった(存在してました)線が、くっきりと描かれている。
閑無は腰に何かを着けているようにも見えるのである。
もしこれが、我々の世界でいうところの「パンツ」というものであるのならば、咲-Saki-世界に前例のない一大事件と言えよう。
穿いているのか、穿いていないのか──二次元ならではの不確定性に拠って立つ一つのイデアが崩潰することになる。
先入観を排し、曇りのない目で検証してみたい。

可能性

考えうるケースを列挙してみよう。
  • 穿いている
    神が暗黙の裡に5.21神託を撤回し給うたことになる。
    神の御意思なら従うまでだが、切ない。
  • 穿いているが、水着である
    夏の小二なので、遊びに行くとき下に水着を着込んでいることは十分ありうる。
    だがそれならトップも着ていなければおかしい。
    慌てていたため上着と一緒に脱げてしまったという可能性はあるが…
  • あぐり先生の作画ミス
    あぐり先生に限ってこれは無い。
  • あの線は下着ではない
    私はこれを採る。
  • 画像を検証

    sinohayu-037-004-02t
    これが当日の閑無の服装である。
    黄色のタンクトップ、白か薄いベージュのTシャツ、黒っぽいズボンだ。
    sinohayu-037-017-01t
    はじめタンクトップの生地の一部ではないかと推測したが、明らかに明度が違う。
    これはタンクトップの一部ではない。

    ということは、Tシャツではないか?
    閑無は肩にズボンを架け、右手にタンクトップを持っているが、Tシャツらしきものが見えない。
    重ね着していたタンクトップと一緒に持っているのだろう。
    そして生地の端だけがちょうど閑無の腰のあたりに覗いているのではないか?
    もう少し拡大してみよう。
    sinohayu-037-017-01t200
    端末の問題かもしれないが、kindle版だとこれが限界だ。
    ここまで拡大するとぼやけてしまう。
    そこで、紙版のBGの画像をスキャンしてみた。
    解像度はkindle(150dpi)の四倍、600dpiに設定。
    sinohayu-037-017-01t600dpi
    するとどうだろう、問題の領域に貼られているトーンのドット線量が、肌の部分と一致しているではないか!
    繊細なトーンワークで知られる五十嵐あぐり先生が、肌とは違う材質の表現に同じトーンを使うなどという、雑な仕事をされるだろうかいやされない。
    この領域は、閑無の肌の色と見て間違いないだろう。
    しかし、だとするとあの線は…?

    眞相はかうだ

    私の考えでは、あの曲線は、実は杏果のネックレスの紐の部分なのではないかと思う。
    上の画像では、閑無の濡れた体に紐の部分が貼りついているのだ。
    だがあからさまにネックレスの紐っぽく描くとギャグになってしまうので、あえて別のものに見えなくもないように描かれたのだ。
    わかる人にだけわかればいいという意図の、高度なトリックアートである。
    私にはわかる。

    常識で考えてみてほしい。
    仮におおよその場所に見当がついていたとしても、一度湖に沈んだネックレスを、小二の女児が一日やそこらで見つけられるものだろうか。
    しかもその日は学校があったのだ。


    ネックレスは、あの混乱の中で、閑無の体のある部分(良識ある御賢察を乞う)に嵌りこんでしまった。
    もちろん閑無本人は気づいていない。
    気づいたのは、一晩寝て興奮状態が収まってからだ。
    クソが!
    ここに沸き起こった羞恥と自責の念は、小二の女児には巨大すぎたのだ。
    閑無はそのまま家を飛び出し、宍道湖に入水する────

    石飛閑無は薄い塩水に包まれた。

    石飛閑無は絶滅したかに見えた。
    だが

    石飛閑無は滅びてはいなかった。

    入水の際、閑無はその豪胆な性格ゆえに全力で水面に突撃し、したたかに胸を打つ。
    なんと、それが幸いした。
    あまりの激痛に──ほんの数秒だが──失神し、昨日の恥ずかしい出来事についての記憶一切を失ったのである。

    自分がなぜここにいるのかわからない。

    そして…
    水圧で外れたそれは、閑無の目の前をゆっくりと沈みつつあった。
    あれ?確かこれ杏果の…。