もう一か月と少しですね。

三冊同時発売(トリプル)!ひと月先や…!

ん?四冊か


では、以下ネタバレ注意でお願いします。

Bブロック準決勝・大将戦前半戦(承前)

東一局が終わり、点差を計算する爽。
残り全局3000くらい和了ればいいわけだけど
そんなうまくいくはずもなし
妙な格好の末原さんに追いつけない
爽もこの末原さんは手強いと感じているようです。
そこで

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カッコいいいいいいいいいいいい抱いて!クラッ…
爽の周りに色のついた雲がモクモクと湧き出します。
やっぱり3色…2回戦で使った黄色が戻ってないな…
五色の雲。吹き流し!
てことは残りはのトリコロール。
五行説の…陰陽道のアレがスパークして…オラーッ!(くー●んずより)

連れてきたカムイも残り少ない
(^p^)……

要するに、道産子の冬装備の如く、なんかいろいろ纏いすぎ!
この五色の雲とカムイがひとまず爽の武器のようです。
ひとまず、というのはクモ、カムイとKM子音繫がりで、いよいよとなったら熊が出てきたりして、と今ふと思ったから。
熊はアイヌ語でキムン(出典:手塚治虫『シュマリ』)で、やはりKM子音の単語。
北の大地の百獣の王と言えば羆ですし!
最終兵器ヒグマあるでこれ!(適当)
全力でいくと明日の決勝がキツくなるけど
出し惜しみで負けるんじゃ意味がない
爽、決勝を諦めてなかった!諦めるわけがない!

爽は、赤い雲を選びます。「キミに決めた!」みたいな感じです。
咲さん、その時の爽を見て背筋に冷たいものが走った様子。
更にその咲さんを見て、凡人王心に曰く
宮永咲が誰かにおびえた反応するとき
その相手は要注意や
つまりこの局は──
獅子原爽が仕掛けてくる──…!!

東二局 親・恭子 ドラ

咲さんを観察することで、凡人でありながら魔王のスカウター能力が利用できる。
凡人ができることはすべてやる、という末原さんの、勝ちへの執念が呼び寄せたものか、この好配牌。
恭子の配牌  
2-3-4か3-4-5の三色も見えますが、末原さんは爽が暴れる前に早和了りする方針。
一巡目、咲さんの捨て牌を鳴いて
恭子の手牌   
5800の二向聴。
捨て牌を見ると、このあとツモ切り→ツモ切り→ツモで切り(親満の二向聴)→ツモ切り→ツモ切りと、手自体は悪くないものの、いまひとつ速度が出ず、せっかくの好配牌が活かせません。
そして捨て牌が二段目に入ったこのタイミングで、末原さんは気づきます。 河に字牌が一枚もないことに。
まさか…
爽の手牌   
末原さんの推測通り、すべての字牌は爽に集まる!状態。
なんと大三元一向聴!
しかし末原さんは冷静に分析を続けます。
捨牌に字牌があらへんのやからここまでの字牌率は65%を超えてへんってことや
手牌の13枚と捨牌の7枚から、字牌を集めるにしてもここまで
13 ÷ ( 13 + 7 ) × 100 = 65%
以下であり、確かに字牌は集まるけれども、配牌から100%近く集めて、早い段階で字一色にできるほどの能力ではない、ということ。
事実まだ数牌2枚が手牌にあるので、この時点の字牌率は55%です。
すべてが字牌になるんやったら
地区大会決勝で琴似栄の吉田相手に使てたはずや
琴似栄の吉田 【速報】新キャラ、出ました!(名前だけだけど)
この選手も、字牌に関わる何らかの能力持ちなんでしょうかね。
ここでさらに末原さんが気づいたのが、逆に爽には字牌がまったくない一局があったこと。
ここから推測されるのは、この能力は実は字牌を集める能力ではなく、字牌を寄せつけなくする能力ではないか?ということ。
いい手になりそうなのに連続して要らない字牌が来てツモ切りマシーンと化す(最悪なのは孤立した役牌を切った途端、三枚被るとか)、なのに他家にはおいしい有効牌がどんどん入って、結局和了がられてしまう…麻雀あるあるその一ですね。
爽のこの「赤」の能力は、本来は自分に字牌の無駄ヅモを来なくする力なのかもしれない、それを本局では逆用し、相手に字牌が行かないようにすることで、結果的に自分に字牌が集まるようにしているのかもしれない。
いずれにしても、このままでは爽に字牌絡みの大物手を和了られてしまう。
ポンで加速!
恭子の手牌    
これでやっと一向聴。
同じく一向聴の爽、(このままじゃ速度で負けちゃうかな)などと思いつつ、
爽の手牌   
大 三 元 確 定 聴 牌
(今日はついてる
赤い雲を相手に仕掛けても和了がれないことがけっこうあるからね)
爽には、ふだんツキがないことが伺われます。
そこで和了りを確実にするために、こんなん出しました

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その途端、爽の当り牌を引いてしまう末原さん。
恭子の手牌      
初めは字牌ではないからこれで振り込むことはあらへん、と考えてツモ切りしようとしますが、二回戦の豊音を思い出し、
未知の能力に対してはもっと最悪まで警戒したほうがええ。
2回戦で学んだことや
親ではあるし手もせまいけど
ここはオリや!
と、を切り出します。
しかし、末原さんの手には次から次へと が集まってきますよー。
恐るべし、パコロカムイ!
恭子の手牌   
なんだこれは…たまげたなあ。
ここで末原さん、苦し紛れのカン!
咲さん「うわ」
嶺上から安牌を引きたかったところでしょう。
が、嶺上牌は八枚目の当り牌
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コラが雑ですみません!

結局、能力者ではない末原さんの気合?が、パコロカムイの呪いを逆手に取る形で、完全に封印。
恭子       嶺上
この瞬間、爽はカラ聴になってしまいました。
しかし同巡、爽は を引き、 とのシャボに張り直します。
爽の手牌   
本大会のルールでダブル役満はありませんが、ツモれば四暗刻にもなるという…勿体ないなあ。
爽が を切り出したあと、末原さんが摑んだのはまたもや爽の当り牌、 でした。
パコロカムイの呪いはまだ続いているようです。
切りか、 切りか…

は間違いなく危険牌。余った牌のそばの牌は、受け入れに絡んでいる可能性が高い。
一方、 が切れているので、 で当る待ちは

のシャボか の両面、または 単騎。
いずれも普通は を保留しておく形ではない、でも引っかけのためにあえて残すこともあるかもしれない。
手牌が二枚しかない以上、どちらかを切らなくてはいけないわけで、末原さんは
ここは素直に!!
切りを選択。
またも末原さんに躱されてしまった爽ですが、まだ が一枚残っている。(末原さんの一回目のカンの時のカンドラ表示牌が東だったので、一枚しか残っていない)
パコロカムイは、今度は末原さんに最後の を摑ませるはず。
そうすれば末原さんの手牌には爽の当り牌しかなくなり、有珠山が姫松に32000を直撃して、86000点差が一気に22000点差に縮まります。
しかし
もう終わってるよ
無慈悲な声の主

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このカンで開いた新ドラ表示牌が
パコロカムイの呪いは、 実は末原さんが 切りをした時点で終わっていたようです。
がまだ一枚あるのでは?とも思えますが、終盤の河は見えてないし、咲さんの手牌もわからないし、ネリーの言葉からすると、末原さんが止めた一枚がホントに最後の当り牌だったんでしょうね。
その機を逃さずネリーが満貫ツモ。

ドラ
ネリーの和了   嶺上 ツモ  
この和了は、他の三人にとって、相当なダメージだったのではないでしょうか。
満点の打ち筋を続けて、爽の役満から逃げ切ったかに見えた末原さんは、親っ被りでトップとの差がさらに12000点開きました。
爽は貴重な雲とカムイを投入して役満聴牌まで行ったのに和了れず、少ない点棒を更に失いました。
そして今回「うわ」しかセリフの無かった咲さんに至っては、目の前でお株の嶺上開花を和了られて、少なからずショックを受けたのではないでしょうか。
どうもこのネリーという打ち手は、相手の心を折りに行く、衣タイプの雀士のような気がします。
Bブロック準決勝・大将戦前半戦東二局
学校選手開始時得失点終了時
東家姫松
恭子
115300-4000 111300
南家臨海女子ネリー
169300+8000177300
西家有珠山

29300-2000 27300
北家清澄

86100-200084100
(第145局へつづく)