ヤングガンガン平成18年第4号掲載
【再読シリーズについて】
ブログを始めて最初に書いた紹介記事が第138局「好機」(2015-02-06)でした。
咲-Saki-ブロガーの端くれとしては、それ以前の137局+番外編などもコンプリートしたくなりますよね。
というわけで、第1話「出会い」から順に、本編インターバルのタイミングで更新していくことにしました。
あくまで自己満足のためですが。二年ぐらいかけて、第137局に追いつきたいと思います。
それは彼女の高校生活最初の初夏だった──
読み返して、ここに引っかかりました。
NSはアニメ一期から入ったクチなので、咲-Saki-の最初のシーンはというと、桜の花びらが舞い散る、ロマンチックなあの第1局アバンが思い浮かびます。
でも、原作では初夏の設定。
昔札幌に住んでた時にはお花見と言えばゴールデンウィークにやってた覚えがありますが、長野の桜前線も、初夏に来るんですかね?
原作には桜の描写はなく、背景では草木の葉っぱが元気に茂っています。

桜の有無はともかく、新緑のめぶく美しい季節。
小さな川の護岸壁の上に腰を下ろして読書する、髪の短い女学生。
そこを歩きすぎていくもう一人の少女に、彼女は目を奪われてしまいます。
ぅわ キレイな子──
学年色のスカーフ…
あれで同じ1年生…
ここではあれでというのが何を指すのかわかりませんが、アニメでは分かりやすくなっています。
同い年の謎の美少女に見とれていると、
咲~~!
宮永 咲
清澄高校1年
女学生の名を呼ぶ声がします。
←こんなテロップも出てきて、登場人物紹介は完璧。
   声の主は、八頭身の少年(今大雑把に測ったらぴったり八頭身でした)
須賀 京太郎
清澄高校1年
咲のクラスメート

この時点では、どう見てもこのカッコいい少年が、さっきの美少女とこの短髪少女の板挟みになるラブコメ展開があるんだろうな、と思わざるを得ません。
まさか今のような超展開を誰が予想し得たでしょうか。
レディースランチ注文要員として咲さんを利用した京太郎に、これも同級生でしょうか、後に身長182cmと判明する彼よりもさらに背の高い少年が話しかけます。
おおう
咲ちゃんはいい嫁さんだなァ
このセリフにブチ切れる咲さんと京太郎の夫婦漫才を尻目に、この少年は去っていきますが、
クックックックッ
頭を掻きながらこんな笑いを!今回の新発見です(笑)。
でも、アニメ版では消されていたし、あの体育館にも見当たらないんですよね…またいつか登場してくれることを期待しています。

今 ブチ切れる咲さん と書きました。
初めて原作のこの箇所を読んだとき、わりと普通の子というか、少なくともアニメ版の咲さんから受けていた、大人しくて引っ込み思案というイメージではないので、このキャラのままだったら咲-Saki-はどうなっていたのだろうと思ったりもしました。

さて、京太郎が、レディースランチを食べながら携帯ゲーム機でプレイしているのが麻雀であることに気づいた咲さん。
思わず
私…麻雀キライ
このひと言で咲さんが麻雀できることを知った京太郎が、咲さんを強引に連れて行った先が
怪しげな趣きある旧校舎の中の

清澄高校麻雀部

ここで、咲さんは意外な人物に再会します。

原村 和
清澄高校1年
麻雀部
ついさっき見かけた、あの美少女。
しかも、彼女も咲さんのことを覚えていました。
席を立ち、入り口まで迎えに来ます。
先ほど橋のところで
本を読んでいた方ですね…
ここで、京太郎の口から、彼女が何者であるかが明かされます。
和は去年の全国中学校大会の優勝者なんだぜ
我々は知っている!
その中継を見た直後に わあぁぁっ!! と叫びながら走り出した、和の旧友のことを!
そして、その大会で和に敗れながら、自分こそが同世代中最強であると信じて疑わない、もう一人の短髪少女のことを!

けれど、咲さんはなぜか薄い反応しか示しません。
そこへ、もう一人の部員が買い物から帰ってきました。

片岡 優希
清澄高校1年
麻雀部
学食で買ってきたというタコスを小脇に抱えた元気少女、優希ちゃん。
和の両親の仕事まで喋って、和がどれだけすごい子なのかを説明します。
今にして思えば、去年の全中を同じチームで戦った仲間として、和の立派さを多くの人に分かってほしいという思いがあったのかも知れません。

まだ寝ているという部長を除き、四人揃ったところで、対戦開始。
25000点持ちの30000点返し、ウマ(順位点)無し

半荘1回目 のたぶん第一局

優希ちゃん、第一打からドラを切り、いかにもヤバげですわ。
優希の捨て牌      ドラ
しかもまだ10巡目にも達していないのにすでに三副露。
優希の副露   
これを見て、咲さんなぜか を切り出します。
優希の和了    ロン   [30符2翻、2000点]
今の私たちは咲さんの力を知っているので明らかに差し込みだと分かりますが、初対戦の優希と京太郎はいいカモが来たくらいにしか思ってないみたいです。
それでも、さすがに和は少し引っかかるものを感じている様子。
氏名収支
原村和+23
片岡優希+2
宮永咲±0
須賀京太郎-25

半荘2回目

ここは和の一人勝ち。
氏名収支
原村和+31
宮永咲±0
片岡優希-12
須賀京太郎-19

半荘3回目

ここで雷鳴が聞こえ、外は夕立に。
すると、部室の奥のベッドで寝ていた五人目のメインキャラが飛び起きました。
うそっ 傘もってきてないわ!
竹井 久
清澄高校3年
学生議会長
学生議会長にして麻雀部部長(こちらは麻雀部長にならないという)、この人の強い意志こそは、咲-Saki-の物語の原動力。
その人が、目覚めた。
まあ夕立なんだし、もう少し寝てれば止んでたかもしれないんですが。
学生議会長って聞かない肩書きですよね…
何か神の御拘りでもあるんでしょうか?
ところで最初は部長、
和「麻雀部のキャプテンなんですよ」
キャプテンと呼ばれた女だったんですね。
この部分、アニメでは「麻雀部の部長なんですよ」に訂正されていました。
今では部長呼びが定着していますが、やはり初期はいろいろ固まっていない部分があるのも仕方ないでしょうね。
優希もこの時は普通に点数計算できているのに、後にさんすうドリルで特訓しなければいけないほど数字が苦手キャラになってしまいましたし。

さて、部長は咲のこの打ち方に驚きます。
咲の手牌   
最低でも7700点の良形を崩し、結局1000点の出和了り。
そして咲のこれまでのスコアを知って、確信します。
図書館に行くからと咲が部室を去った後、和の圧勝という結果に盛り上がる優希と京太郎に
圧勝?ククッ
なに甘いこと言ってんのよ
スコア見て気付かんの?
咲の麻雀に僅かながらも思うところのあった和は、すぐに反応。
宮永さんの3連続プラマイゼロが 故意だと言うんですか…
優希と京太郎はたまたまっしょ、とか勝つより難しい、とか言って、信じません。
でも、その可能性を考えていた子が一人いて、部長の次の言葉で確信に至ったようです。
不可能ってかい? でも
圧倒的な力量差だったら?
和は、どのタイミングで咲を意識し始めたのか。
部長の言葉は、和の中にすでにあったリアリティと合致した。だからこそ、瞬時に駈け出したのだと思います。
アニメ版で話題になったあのシーンは原作にはありませんが…ともかく豪雨の中を傘も差さずに走って、和は咲に追いつきます。
プラマイゼロが故意なのか、なぜそんな打ち方をしているのか、問い詰める和に、咲は

saki-001-029-03_04
ilovescoyan
和の「なにいってだこいつ」顔。
…ま、まあそれはおいといて、
もう1回…もう1局打ってくれませんか…
と訴える和に、咲の答は
ごめんなさい
wwwwwwwwwwww

私は麻雀
wwwwwwwwwwww

それほど好きじゃないんです
wwwwwwwwwwww

なんと無慈悲な…(マウスオーバーでさらに無慈悲に!)
(第2話へつづく)